ゲームについて言わせてほしい

ゲームについて言わせてほしいことを言います。

『リデンプションリーパーズ』プレイ所感メモ

『リデンプションリーパーズ』のデジタル版が2月23日に発売になった。


『エンダーリリーズ』のBinary Haze Interactiveの新作ということで
応援したさと楽しみさで発表されてからワクワクしていた。

 

まっさらな気持ちのうちに、プレイした所感を記しておく。

 

ゲーム性部分のみで、
シナリオ面には触れないのでネタバレなし。

現在13章。

ファイナルファンタジータクティクスファイアーエムブレム経験済み。

 

ゲーム性について

 
よくレベルデザインが考えられている。
使用ユニットが固定されているので
ピンチは起きるべくして起きる。
 
だが、スキルを組み合わせて堅実に前進すれば、
突破口はしっかり用意されている。
しかし、時には退くことも大事だ。
 
 
敵をマーキングして、観察すれば、おのずとどこに進んでいけばいいのか見えてくる。
※マーキングとは、ユニットをクリックすると、移動範囲と攻撃範囲が表示状態になる機能。敵は赤色で表示される。

 
 
伏兵がいたりして、「あっ選択を誤った!」と死にゲー一歩手前の事態が起きても
リトライするのがしんどすぎない絶妙なマップサイズ。
 
 
アイテムをとり逃しても、遊撃で回収可能なので助かる。
※遊撃…一度クリアしたマップを経験値上げとアイテムドロップのために繰り返し遊べる。
アーカイブなどのアイテムもストーリーモードと同じ場所に落ちている。
 
 

カネがねえ

手に入るアイテムやお金は最低限しかないので、やりくりが大事。
武器の耐久値がなくなりそうなのに、カネがない。
武器の強化素材を売るしかないか…。
サバイバル気分。
あるものでなんとかするしかない!
スリリング。

 
レベルはどんどん上がるので楽しい。
味方ユニットと連携攻撃が決まった時の気持ちよさ。
 
 
敵の反撃をなるべく受けないように立ち回る。
攻撃した後は、後に続く味方の連携に参加できる位置に移動するのが大事。
 
 
操作できない協力NPCが、ちょっとマヌケでハラハラすることもある。
例えば、
弓兵なのに敵に不用意に近づくので、早々に敵にやられて撤退するが、
戦闘後のシナリオで元気に登場する。
彼らはやられても、キャラロストしないし、戦闘後評価が下がるわけでもなかったのでフフッと笑えた。
 
 
行動順が
操作ユニット、敵ユニット、NPCユニットなので
もしNPCを生かそうとすれば敵を処理しておく配慮が必要になる。
実質、時限援護という感覚なのだろう。

 

ここがもっと便利になったら嬉しいところ

 
敵を攻撃後、再移動する時、
マーキングしていない敵の移動範囲を確認するために
このタイミングでもマーキングできるようにしてほしい。
 
俊敏、敬虔などのパラメータの説明がヘルプにない?私が見つけられていない?
 
NPCユニットも、近接武器系なら連携に参加できたらな。
結構ぐいぐい前にくるので、連携の邪魔になるときがある。
 
 
 
 
今のところは以上です。
 
 
 

日本語訳があっても、英語でゲームをプレイした。『Potion Permit』

きっかけはバグ

『Potion Permit』というゲームを、言語:英語で遊んでいる。

 

ゲームジャンルは、『Stardew Valley』の改善版×ポーション制作といったところだ。

主人公は、赴任した先の町で、ポーション制作・素材集めの依頼をこなしながら、少しずつ町の人と親密度を上げて、深まっていく関係を楽しむ。

store.steampowered.com

 

▼なべがボコボコ煮えたぎるSEが気持ちいいよ

 

 

英語プレイのきっかけは、日本語モードのバグだった。

Japaneseに設定すると、英語の表示のまま、単語の間のスペースがなくなり、とっても読みづらくなるのだ。

 

▼to PaPaを、Potatoに空目した

 

Steamコミュニティを確認すると、すでに先人によって報告されていた。

言語設定を調べて調整すれば解決できそうな気もしたが、

 

 

ふと、

 

これは神様がもたらした英語学習の機会なのだろう

 

 

と思い、英語でプレイを始めた。

 

プレイ時間は今のところ20時間ほどだが、英語で継続できている。

・繰り返し出てくる表現が多い

・一文が短い

・多くが日常会話なので予想がしやすい

 

というのが理由だと思う。

 

わからない単語が出たら、コントローラーを置いて、スマホで単語を検索する。

英語キーボードに慣れると、思うほど面倒に感じない。

単語がわかれば、言っていることは大体わかる。

 

日本語訳は、これからもっとレアになるかもね?

これはこのゲームでなく、ゲーム業界全体の話なのだが、

 

日本語訳のバグ修正の優先度って、今どのくらいの位置にあるのだろうか。

 

日本が経済的に勢いがあり、販売先として重要であるうちは、日本語訳の優先度は高い。

だが弱体化すれば、同等以上の経済力を持つ、より人口の多い国の主要言語が優先されていく。

それは自然なことだ。

いじわるだとか誠実だとかではなく、限られたリソースの使い方の問題だ。

 

私は、必要に駆られておのずと英語を学び、会得していったアジアの国々の労働者のことを思い出していた。

 

ちょっとバグ修正がゆっくりなだけで考えすぎでは?と一瞬思ったが

「日本人は英語苦手」と言われはじめて何年経ったっけ?

にまで思考がとんでいってしまったのだから仕方ない。

 

優秀な翻訳者たちのおかげで、たくさんの名著を旧訳・新訳で読めてきた日本語。

 

日本語のバグの修正は、それはそれで待ちつつ、

英語でも臆せず黙々と読んでいきたい。

 

www.shueisha-int.co.jp

2023年のゲームプレイ指針。

>>特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと

2023年は

1:インディーゲーム中心に遊ぶ。

2:目的もなく、繰り返すだけのゲームをしない。

という方針で行こうと思う。

 

1は、インディーゲームの魅力を2022年に何度も感じたから。

挑戦的なゲームデザインやグラフィックが多く、総プレイ時間も短い。ギュッとうまみが詰まった新鮮な果物のようなもの。

もっと遊んで、良作の発見と支援をしていきたい。

 

2は、2022年に各プラットフォームが提供していた「今年あなたがプレイしたゲームの記録」系の統計を見て発見があったから。

時間を無駄にしないようにしよう、と思ったから。

 

150時間プレイしたゲームもあれば、20時間のものもある。

しかし同じ150時間プレイしたゲームでも、「ほんとうに楽しかったな」と思うものと「えっそんなにプレイしてしまってるの?!」と後悔の念が沸き上がるものがあった。

 

後悔の念が沸き上がるゲームは大抵、シナリオはすべて見終わっており、これ以上プレイを続けても新たな発見は見込めないが、単純なゲームプレイやアクションが気持ちいいため、同じゲームサイクルを繰り返し遊んでいるゲームだった。

中毒性の高いゲーム、と言うこともできるだろう。

 

気持ちいいゲームはすばらしいものだが、時間は有限。

新しい出会いのために、お付き合いはほどほどにしていきたい。

 

NHK「ゲームゲノム」から「深堀り」とは何なのか考えさせられた。

NHKの番組「ゲームゲノム」のレギュラー化をよろこび、楽しみにしていた。

 

「テレビゲームを“文化”として捉え、名作の魅力を深堀りするNHK初の教養番組」ということで、NHKが特集することでゲームの社会的認知も広がるぞと嬉しく思った。

 

しかし実際に番組を視聴した後の感想は、「ゲームを深堀りできていない気がする」だった。

自分が番組を通じて、新しい知見をほとんど得ることができなかったことを悲しく思った。

 

番組の流れを振り返ってみる。

一本のゲームを取り上げ、「恐怖の正体」など、テーマ(ゲーム体験のコンセプト)を掲げて始まる。

ゲームの基本プレイを一通り見せて説明し、プレイ感想をMCが語り、ゲストはうなずきつつ補足する。

MCはゲームでの体験を、スポーツの試合だったら、ライブだったらと例えて、別の業界、ジャンルでも普遍的な現象だと語る。

普遍性を確かめ、だからおもしろいんだ、だから感動するのだ、と〆る。

 

普遍性と深みは、相反するのか?

 

私がコアゲーマー的観点から見ているために、番組のターゲットにしているライト層とのスタート地点の深みが違うことが原因ではないか。

 

自分は結構深いところにすでにいて、番組のスタートからゴールまで掘った深さは、自分がいるポイントを通過しなかったのか?

 

私はこの番組のターゲット層ではない。そう考えて途中からは黙って観ていた。

 

そうしているうちに先日、番組の総合ディレクターへのインタビューが公開され、番組の意図がいくつか明らかになった。答え合わせの時間である。

news.denfaminicogamer.jp

 

番組作りの苦楽や、クリエイターとしての葛藤も盛り込まれている、味わいあるインタビューだと思う。

 

一方で「ぜんぜん深掘りできていない」というご意見も多数いただいたのですが、僕はそれが成功だと思ったんです。先ほどおっしゃっていただいたレンジの広さの部分について “届いた” のではないかと。

 

番組ターゲットに関してはおおかた想像どおりだった。

だが、何を以て「深掘りしている」と言うのか、という点では、自分と解釈が違うようで何度か読み返して考えた。

 

「どこから」堀りはじめるかの違いだと思った。

三次元的な発想が足りなかった。

 

図示すると下図のようになる。

下図は、私が当初考えていた「ゲームを深掘りする」ことのイメージだ。

この縦軸の知的距離で、掘っているのかどうかを判断していたと思う。

 

しかし、番組サイドの「深掘り」度合いは、おそらく横軸の移動距離も含んだ深さを含んでいる。地球は丸い。

 

深掘りのZ深度だけはなく、XY座標のどこから掘り始めるのか。

これが私が「ゲームゲノム」から学んだことだった。

 

今後もレギュラー継続を狙っているということで、応援したい。

これからのゲーム文化の発展のために、「100分de名著」、「BSマンガ夜話」のごとく名物番組になってゆくことを願っている。

www.1101.com

 

松山城がとても美しくて、よかった。

SEKIROの漫画を描くために、城のことを真剣に調べはじめてから、城の観光が楽しくて仕方がない。旅行先に城や寺院があると、必ず行程に組み込むようになった。

先日行った愛媛県松山城、これがよかった。

石垣が立派。石垣のカーブがいい。

端っこに指を押し当てたら切れてしまいそうだ。切れ味を感じる。かっこいい。

石垣一個が人間一人分くらいの長さなので、それがざっと20個あるから、高さは35mくらいか。

石垣のカーブは「扇の勾配」と呼ばれ、耐震性の向上、武者返し・忍び返しのために付けられている。

にもかかわらず、登れるかもしれない、という幻想を抱かせるのがニクいと思う。最後は垂直に反り立っているとわかっているはずなのに、ふもとが緩やかなので、登りたくなってしまう。罠である。

 

石垣を見上げると城塞があり、そこから桜の枝がはみ出している。あはれ。あはれだ。

絵になるので絵を描きたくなるが、この写真で完成している気がしてしまい、まごついてしまうほどである。

城に勤める者だって、桜を見て風流を感じたい。いつか戦火に燃ゆるとも。

幸い、松山城は攻められることはなかった。だが、戦災や天災、時代には攻めれられた。

 

天守の小窓から見る忍者の視点が好きだ。

なめらかな丸瓦を見ていると、足を乗せればたちまち落っこちそうだ。でも、その間の平瓦の部分をうまく踏めば不可能ではないかもしれない、そんな幻想を抱かせる。罠である。忍者になりたい。

 

松山城は狭間(鉄砲や弓を打つための穴)や石落とし(石垣を上ってくる敵に熱湯や油をぶっかける穴)が本当にたくさんあった。

狭間からは下手がとてもよく見えるので、攻める側にはなりたくないと思う。

本丸のある山のふもとの二の丸には、使用人や上級武士の住居跡があり、城に通勤していたのだろうが、通勤中も誰に見られているか分かったものではないので、やすらぎが必要だったろうと想像する。

平山城がある県はいいな。外を見れば山の上に城が見える。

生きていたら、何事かにむなしくなって、「駆け込み城」したくなることもあるだろう。松山市民にはそんな場所がある。うらやましい限りである。

 

漫画を描くこと然り、3DCGでモデリングすること然り、どこで資料を見つけてクリエイター諸氏は制作しているのだろうと、長らく思っていた。

 

調べると、土木工法に関する書物や、ものによっては雛形という城の模型まで残っていると知った。廃城は行われたが、城づくりの知恵までは廃されていなかったのだと、知恵の守り手たちのことを思って胸が熱くなった。

 

城を建てたくなったら、『城のつくり方図典 改定新版』三浦正幸 (著)をおすすめする。

 

エルデンリングで孤影衆コーデを楽しむ

エルデンリングの装備の中に、孤影衆っぽい装備があった。

※孤影衆…SEKIROに出てくる敵キャラの忍者。

 

放浪商人装備である。

 

放浪商人カーレをはじめとした各地の商人たちが着ている服。

 

赤や黄色のおしゃれな縞模様だなー、商人ごとに微妙にカラバリ違っていいなあーと思っていたら、自キャラが着る服のカラーが紫黒のストライプで驚いた。

 

これは「孤影衆コーデを目指してみて」というデザイナーさんの提案だと勝手に受け取ったので、できるだけそれっぽくなるよう組み合わせてみた。

やってみた

頭:黒布のフード

服:放浪商人の装束

腕:葦の地の手甲

足:白備えの足甲

右手武器:打刀

左手武器:黒き刃※黒い毒手をイメージ。

鉤爪やナイフに戦技「毒蛾は二度舞う」や「毒の霧」をセットして、毒付与してもいいかもしれない!

 

頭装備は、いろんなフードがあり悩んだが、口元を隠す布がある黒布のフードが良さそうだと思った。

 

手甲と足甲は、全体のカラーリング、紐の色で葦の地か白備えかを選んだ。

 

この辺の部分だけ切り取ると、らしさの要素が凝縮する。

 

しましま部分が黒いたっつけ袴にかかっている様子だけでいい感じだが、右腕の、鎖帷子がのぞく肘、手甲からの打ち刀への流れが100点である。

 

後ろ姿を見ると、SEKIROの懐かしさがこみ上げて来る。

幾度も忍殺した背中。赤い丸が見えるだろうか。

 

マントはいる?いらない?

ここで、でっかくてふわふわのマントが無いほうが、孤影衆らしさがでるのでは?と思い、祝福で行える衣装の調整をしてみた。

 

比較的ぴったりとした袖付きの服なので、シルエットがスリムになり、盗賊っぽい感じになった。

黒フードの存在感は増して良いが、秘されるべき左手がよりオープンになった。

各位の考えている"孤影衆らしさ"によって、好みがわかれるかも。

 

そしてこの服、入手した場所が場所なだけに、かなり朽ち果てており、背中に大きな穴が開いている。

最初に遠目で見たときは、鎖帷子のポリゴンが服のポリゴンを貫通しているのかと思ったが、ちゃんと破れていた。

 

アレンジ?

この孤影衆コーデを普段使いでしばらく使っていたが

頭だけ、グレートフードを着用していた。

フードだけ比率がおかしくなった感じで面白い。

知力と信仰も上がるし、実用的にはこのスタイルが気に入っている。

 

SEKIROの系譜なのかわからないけれども、今作でも縞々模様を提案してくれたデザイナーさん、デザ採用してくれた企画さん、モデラーさんなどなど、ありがとうございました。

 



E32021の所感その1:エルデンリングとTrekToYomi

【祝】エルデンリング発売日決定

情報解禁のタイミング、しびれたね…。
E32021がまだ始まってない、しかし期待感が最高に高まっているタイミングだった。一番槍を決められた感じ。

 

オープンワールドになるわけだが、ダークソウルもブラボも隻狼も、ある段階のボスは複数いて、どこから倒してもOK、という流れはあったから、そのへんの自由度がもっと拡大しているのかな。世界が広大になった分、さらに落下死YouDiedしてしまう場所が広がったかな。あれだけジャンプできるとなると、どこから落下死するのか…。きっと七色石を落としてもわからないでしょう。

 

王になれと言われるも、前世の不死の記憶から王にはなりたくないなあ…となる褪せ人たち、いるでしょう。誰かを斃す時、誰かもまた、お前を斃そうと立ち上がるのだ…。

 

 

デビュートレーラーで義手をつけていた赤毛の戦乙女らしき人、今回のゲームプレイトレーラーで小さい兵士を串刺しにしてて笑ってしまった。DEKAI…。フロムの女神系はDEKAI。そして苛烈な面がある…。それは神話として忠実なのだが、忠実な上でしっかり個性として魅力的に押し出しているところがいい。

 

youtu.be

"TrekToYomi"、クロサワ愛のバトン…!

 クロサワ、サムライ、2Dアクション!

私の好きなものの詰め合わせのようなゲームがまた発表された。

youtu.be

 

世の中は何事にも「それって売れるの?」という問いを投げかけてくるがGhostOfTsushimaのヒットを着火点として、サムライマニア・オタクが焚き付けられて、あるいは勢いを引き継いで、こういうテイストの作品を出してほしいと思う。(これは私の願い。TrekToYomiは黒澤明監督作品の影響を受けているそうだが、GhostOfTsushimaの影響を受けているかはわからない。)

 

映画のセットのような3Dルックの背景がダイナミックに燃えたり崩れたりするのはゲームならではの表現でワクワクする!

 

語りの日本語のイントネーションが、「時代劇らしさ」を保ちつつ、聞き取りやすいのが好印象だ。白黒時代劇映画は、音声が割れたり飛んだりして聞き取りづらい(日本人でも字幕がないと心もとない)ことが少なくない。日本語が母語ではない人たちがそれを「時代劇映画らしさ」だと判断して、ボソボソとした日本語をディレクションされるとがっかりしてしまう。高いローカライズ力をありがとうございます。

 

2Dのハイコントラストのシルエットで、どれくらい繊細なアクションができるのか気になるところ。防御や受け流しをするには、敵の予備動作が見えないと難しいので、シルエットか音か、SEKIRO式で「危」(サイン)を出すなどが必要になってくると思う。

私は「朧村正」のように、打って打って打ち込みまくって、相手の得物を折る(あるいは叩き落とす)くらいの筋骨アクションでも無問題だ。